今後の日本を新たに作り上げる中高生が生涯にわたって安定した生活を送り、若いうちから自らのライフプランに興味を持ち、豊かな人生を歩んでもらうために、北嶺では新たに『北嶺ファイナンススクール』を実施します。
北嶺ファイナンススクールでは北洋銀行様に全面的にご協力をいただき、年間を通して1年生から6年生までを指導していただくことになっています。生徒達は6年間にわたり、金融の基本知識を学ぶところから始めて、実際に資産運用を体験することによってお金に関する知識や判断力などの金融リテラシーを養っていくことになります。この長期間にわたるプログラムを通じて、生徒たちは経済の動きを読み解く力、リスク管理、資産運用の戦略立案など、実生活で直面する可能性のあるさまざまな状況に対応するための知識とスキルを身につけます。また、このプログラムは、お金の価値を理解し、責任ある消費者としての意識を高めることも目指しています。限られた資源をいかにして最大限に活用するか、将来にわたって経済的安定を保ちながら豊かな人生を送るための計画を立てることができるようになります。
今私たちが生きている世界では、次に何が起こるか、どう対応すれば最善なのか、というように社会経済情勢を正確に予測し、判断を行うことが非常に困難となっています。加えてわが国でも終身雇用制度の崩壊、人生・価値観の多様化が叫ばれて久しい状況ですが、これらのことに対して、残念ながら中高生の多くが関心を持っているとは言えない状況です。
さらに、生成AIの台頭は、私たちの仕事や生き方を大きく変えようとしています。大学を卒業して就職をし、結婚を経てそのまま定年まで働いて…というような、今まで当たり前とされていたライフモデルが壊れ、考えたことのないようなまったく新しい社会が訪れようとしています。
このような時代において、資産管理に対する普遍的な価値観というのはすでに破綻しており、今の中高生に求められているのは「社会や経済が不安定な状況下でも柔軟に対応・判断をし、自らの資産を管理・運用する」ことだと言えます。お金に関する意思決定能力を若いうちから培うことは、基本的かつ重要な教育であると言えるのです。また資産を管理・運用するということは投資信託や株などの基本的な知識を理解することでもあり、これは生涯学習にも繋がることです。さらに、金融教育を受けることで、働くことの意義やお金の価値の重さを知り、限りあるお金をどう使うかを自分で考える力が付きます。
北嶺ではこれまでも『グローバルプロジェクト』『メディカルスクール』や『ビジネススクール』など8つのプロジェクトを実施しています。『北嶺ファイナンススクール』は9つ目のプロジェクトとなりますが、この新たな取り組みもまた、生徒たちが社会で自立し、充実した人生を送るための強固な基盤を築くことに貢献する探求型プログラムとなります。北嶺が提供する教育の精神と目指す方向性は、時代の変化に柔軟に適応し、それを乗り越える力を生徒達に与えることにあります。